JINSのヒンジレスメガネが販売終了したという情報を耳にして、愛用していた方や購入を検討していた方は驚いているかもしれません。
現在、人気の樹脂製モデルの多くが販売終了または在庫限りとなっています。独特のフィット感で人気を集めたモデルだけに、その評判やメリット、デメリットが気になります。
また、愛用していたものが折れた、あるいは壊れるといった耐久性の問題に直面し、次のメガネをどうするか悩んでいる方もいるでしょう。幸い、代替品としてZoffのヒンジレスモデルも選択肢に入ってきます。
この記事では、JINSのヒンジレスモデルがなぜ販売終了に至ったのか、その背景や後継モデル、そして他の選択肢について詳しく解説します。
JINSのヒンジレスメガネ 販売終了の背景と理由
- JINSのヒンジレスメガネとはPPSU樹脂採用モデル
- 特徴的な構造のメリットを解説
- 購入前に知るべきデメリット
- 評判とユーザーの口コミ
- 折れた 壊れるといった耐久性の問題
JINSのヒンジレスメガネとはPPSU樹脂採用モデル
JINSのヒンジレスメガネ、特に「エアフレーム ヒンジレス」として知られるモデルは、従来のメガネと一線を画す構造で注目を集めました。最大の特徴は、フレームの開閉に必要な「ヒンジ（丁番）」と呼ばれる金属製のネジや金具が存在しない点です。
代わりに、テンプル（つる）の素材にPPSU樹脂（ポリフェニルサルフォン）という、高い弾力性と復元性を持つ特殊なプラスチックを採用していました。この素材特性を活かし、テンプルが頭部を包み込むように優しくフィットする設計になっていました。
これにより、ネジの緩みを心配する必要がなく、約10gから12gという驚異的な軽量化も実現。「空気のようなかけ心地」と評され、特に室内でのリラックスタイムや長時間の使用を目的とするユーザーから支持されました。
2020年3月頃に発売されて以降、おうち時間を快適にするアイテムとして人気を博したモデルですが、現在、人気の樹脂製モデルの多くが販売終了または在庫限りとなっています。
特徴的な構造のメリットを解説
JINSのヒンジレス構造が提供するメリットは多岐にわたります。まず挙げられるのは、その圧倒的なかけ心地の良さです。
PPSU樹脂製のテンプルが元に戻ろうとする力を利用し、頭部を締め付けるのではなく、包み込むように柔らかくホールドします。これにより、従来のメガネにありがちな圧迫感や、ズレ落ちるストレスが大幅に軽減されました。
また、鼻パッドにはシリコン素材が採用されているモデルが多く、鼻への当たりがソフトで跡が残りにくい点も好評でした。ヒンジがないためネジが緩む心配がなく、メンテナンスフリーであることも利点です。
さらに、その弾力性は耐久性にも寄与する面があり、例えばベッドで寝る前に読書をしていて、うっかりメガネをかけたまま寝落ちして押しつぶしてしまっても、フレームが歪んだり折れたりしにくいという安心感がありました。
このズレにくさと軽さから、ヨガやゴルフといった軽いスポーツシーンで愛用する人もいました。
購入前に知るべきデメリット
一方で、JINSのヒンジレスモデルには、その特殊な構造ゆえのデメリットや注意点も存在しました。最大の懸念点は、調整の自由度が低いことです。
通常のメガネはヒンジ部分の金具を調整することで、左右の耳の高さの違いや顔の幅に合わせて細かくフィッティングを行います。しかし、ヒンジレスモデルは樹脂の一体成型に近い構造のため、このような微調整が基本的にできませんでした。
そのため、テンプルのカーブが顔の形に合わないと、こめかみ部分が浮いてしまったり、逆に耳の後ろが痛くなったりするケースがありました。
他にも、テンプルが折りたたまれた状態から大きく開く構造上、片手で外すとテンプルが勢いよくレンズに当たり、傷がつきやすいという指摘もありました。
また、塗装が施されているモデルでは、素材の伸縮に塗膜が耐えられず、使用しているうちに塗装が剥げやすいという問題も報告されています。専用ケースが通常より大きくなりがちな点も、持ち運びの際に不便と感じる要因でした。
評判とユーザーの口コミ
エアフレーム ヒンジレスの評判を調べると、ユーザーの評価は賛否両論であることが分かります。
肯定的な口コミとしては、「軽くてストレスがない」「長時間かけていても耳の後ろが痛くならない」「フィット感が抜群でズレにくい」といった、かけ心地の良さを絶賛する声が多数見られました。特に、室内用やリラックスタイム用としての評価は非常に高い傾向があります。
その一方で、否定的な意見も少なくありません。「最初は良かったが、だんだん緩くなった」「フィット感が強すぎて締め付けを感じる」といった装着感に関するものから、「塗装が剥がれてきて人前で使いにくい」「壊れそうで不安」といった品質面での懸念も寄せられています。
このように、ユーザーの顔の形や使用環境によって、その評価が大きく分かれる製品であったと考えられます。
折れた 壊れるといった耐久性の問題
JINS ヒンジレスモデルの最大のデメリットであり、販売終了の背景にあると推測されるのが、耐久性の問題です。特に「折れた」「壊れる」といった報告が、ユーザーから一定数寄せられていました。
PPSU樹脂は弾力性に優れていますが、それは永久に続くものではありません。メガネの着脱のたにテンプルを広げる動作は、素材にとって常に負荷がかかる状態です。これが繰り返されることで、金属疲労のように素材が徐々に劣化していきます。
口コミによれば、早い人では7ヶ月や1年程度で、長く愛用した人でも4年ほどで、テンプルがプチッと折れたり、ちぎれるように破損したりするケースが報告されています。これは、ヒンジレスという構造が抱える宿命的な課題であったのかもしれません。
特に塗装タイプのモデルは、塗料が素材に影響を与え、劣化を早める可能性も指摘されていました。この耐久性の問題が、安定した品質提供の観点から、樹脂製モデルのラインナップ縮小や販売終了につながった可能性があります。
JINSのヒンジレスメガネ 販売終了後の選択肢
- 後継チタンフレームはしっくりこない？
- Zoffで探すヒンジレス代替品
- JINSの手厚い保証は使えるか
- オンラインでの購入はできたのか
- スポーツや室内での活用法
- JINSのヒンジレスメガネ 販売終了後のまとめ
後継チタンフレームはしっくりこない？
樹脂製のエアフレーム ヒンジレスが販売終了、あるいは入手困難になる一方で、JINSは新たなヒンジレスモデルを市場に投入しています。それが「Flex Titanium Hingeless」と呼ばれる、チタン合金を採用したモデルです。
これは、データベース内の情報にあった「チタンフレームの後続商品」に該当すると考えられます。このモデルは、JINS独自のチタン素材を使用し、ヒンジレス設計による弾力性と軽やかなかけ心地を追求しています。
ただし、愛用者の中には、樹脂製ヒンジレスの「包み込むような独特のフィット感」とは異なると感じる人もいるようです。チタン製は軽さこそ素晴らしいものの、樹脂製よりもテンプルが細く、ホールド感（テンション）が弱く感じられ、「しっくりこない」という感想を持つ可能性もあります。
素材が変われば、かけ心地も変わるのは必然です。樹脂製のフィット感を求めている場合は、後継のチタンモデルが必ずしも満足のいく代替品になるとは限らないため、店舗での試着が不可欠です。
Zoffで探すヒンジレス代替品
JINSの樹脂製ヒンジレスが手に入らなくなった今、有力な代替品の選択肢となるのがZoffのヒンジレスモデルです。Zoffも「Zoff SMART HINGELESS」というシリーズを展開しています。
2022年9月頃に発売されたモデルは、JINSと同様にヒンジ（丁番）をなくすことで、メンテナンスフリーと理想のかけ心地を目指した製品です。
価格帯はJINSのエアフレーム ヒンジレス（約8,800円）よりも高めの約13,300円（発売当時）でしたが、こちらも「フィット感」「壊れにくさ」「ずれにくさ」を追求しています。
JINSとZoffのヒンジレスモデルには、使用素材や設計思想に違いがある可能性があります。以下に、過去のモデルに基づいた簡単な比較を示します。
| 比較項目 | JINS (過去のエアフレーム) | Zoff (Zoff SMART HINGELESS) |
| 主な素材 | PPSU樹脂 (ポリフェニルサルフォン) | 高機能プラスチック (ULTEM樹脂など) |
| 特徴 | 包み込むようなフィット感、超軽量 | メンテナンスフリー、理想のかけ心地 |
| 価格帯(目安) | 約8,800円 | 約13,300円 (2022年モデル) |
| 発売時期(一例) | 2020年3月頃 | 2022年9月頃 |
樹脂製ヒンジレス特有のかけ心地を求めるのであれば、JINSの後継チタンモデルだけでなく、Zoffのヒンジレスモデルも試着してみる価値は十分にあります。
JINSの手厚い保証は使えるか
JINSは手厚い保証で知られており、特にレンズに関しては、購入から6ヶ月以内であれば最大2回まで度数交換が無料で行えます。これは、オンラインで購入して度数が合わなかった場合などにも適用されるため、非常に心強い制度です。
しかし、これは主に「度数が合わない」「レンズの種類を変更したい」といった場合の保証です。
今回のような「フレームが破損した」場合、特にそれが経年劣化（例：購入から数年後に折れた）によるものであれば、保証の対象外となります。フレームの品質に関する保証も通常は6ヶ月程度です。
したがって、JINS ヒンジレスモデルが販売終了となっている現在、長期間使用したものが壊れたとしても、同じフレームに交換してもらうことは極めて困難です。保証はあくまで購入直後の不具合や度数調整に対応するものと理解しておく必要があります。
オンラインでの購入はできたのか
過去、JINSのヒンジレスモデルは、実店舗だけでなくJINSの公式オンラインショップでも購入が可能でした。オンラインショップを利用するメリットは、自宅にいながら注文できる手軽さにあります。
特に、過去に店舗で購入した際の度数記録（保証書など）が残っていれば、その情報を入力するだけで同じ度数のメガネを注文できました。店舗が遠い人や、混雑する商業施設に行きたくない人にとっては便利な選択肢でした。
また、時期によってはオンライン限定でブルーライトカットレンズが無料になるキャンペーンなども実施されており、うまく活用すれば店舗よりお得に購入できる場合もありました。
しかし、前述の通り、樹脂製のエアフレーム ヒンジレスは販売終了または在庫限りとなっている可能性が濃厚です。そのため、2025年現在、オンラインショップで希望のモデルを見つけることは難しくなっていると考えられます。
スポーツや室内での活用法
JINSのヒンジレスモデルは、その特性から特定のシーンで非常に高く評価されていました。
前述の通り、弾力性のあるテンプルが頭部を適度にホールドし、体を動かしてもズレにくいという特徴があります。このため、スポーツ専用メガネほど本格的でなくても、ヨガ、自宅でのエクササイズ、ゴルフの練習といった軽い運動時には最適でした。
また、最大の魅力は室内でのリラックスタイムでの使用感です。約10g～12gという軽量設計と、耳や鼻への負担が少ない構造は、長時間の使用でもストレスを感じさせません。
ソファでクッションに頭を預けたり、ベッドで寝転がりながら読書やスマートフォンを見たりする際に、テンプルが邪魔になりにくいのも利点でした。ヒンジレスモデルは、まさに「おうち時間」を快適に過ごすためのメガネとして、多くの人に愛用されていたのです。
JINSのヒンジレスメガネ 販売終了後のまとめ
JINSのヒンジレスメガネ 販売終了の背景と今後の選択肢について、重要なポイントをまとめます。
- JINSのヒンジレスメガネは「エアフレーム」シリーズで展開された
- ヒンジ（丁番）がなくPPSU樹脂の弾力性でフィットさせた
- 約10g～12gと非常に軽量であった
- 空気のようなかけ心地と評された
- メリットは軽量でズレにくく、ネジ緩みの心配がないこと
- 寝落ちしても壊れにくい弾力性も魅力だった
- デメリットはフィッティングの微調整が困難な点
- 顔の形に合わないと耳が痛くなる可能性があった
- 塗装が剥げやすいモデルも存在した
- 最大の懸念は経年劣化による耐久性の問題
- 1年から4年程度で折れた・壊れるという報告があった
- 樹脂の特性上、耐久性に限界があったと推測される
- 現在は樹脂製モデルの多くが販売終了か在庫限りとなっている
- 後継として「Flex Titanium Hingeless」が登場している
- チタン製は樹脂製とフィット感が異なる可能性がある
- 代替品としてZoffの「Zoff SMART HINGELESS」も存在する
