「ウーバーイーツは便利だけど、料金が高すぎる…」と感じていませんか。お店で食べるより明らかに高い値段のマックのメニューを見て、頭おかしい、バカバカしいとさえ思うこともあるかもしれません。
この記事では、ウーバーイーツが高い理由を料金の仕組みから解き明かし、金持ちでなくても賢く利用するために料金を安くする方法や、実は値段変わらない店の情報まで、詳しく解説します。
ついつい使いすぎて後悔しないためにも、この記事を参考に、ご自身のライフスタイルに合った使い方を見つけてみてください。
なぜ?ウーバーイーツが高すぎると言われる仕組み
- 高い理由は加盟店手数料と各種料金の上乗せ
- サービス料や配送料など料金体系の詳細解説
- 店内との値段比較!マックのセットはいくら?
- 頭おかしい、バカバカしいと感じるほどの価格差
- 利用者は金持ち?所得層との意外な関係性
- 使いすぎは注意!割高なフードデリバリーの現実
- 遅延やキャンセルなど料金以外のトラブル
高い理由は加盟店手数料と各種料金の上乗せ
ウーバーイーツの価格が高いと感じる最大の理由は、店舗で食べる際の価格に、複数の手数料や料金が上乗せされているためです。この構造を理解することが、価格設定の背景を知る第一歩となります。
まず、飲食店側がウーバーイーツに支払う「販売手数料」の存在が挙げられます。飲食店がウーバーイーツの配達パートナーを利用するプランの場合、売上に対して35%程度の手数料を支払う仕組みになっています。例えば、店舗で1,000円の商品をウーバーイーツで販売する場合、そのままの価格では手数料を差し引くと利益が大幅に減少してしまいます。
このため、多くの飲食店では、この手数料分を補うために、ウーバーイーツ上の商品価格を店舗での販売価格よりも高く設定しています。これが、私たちがアプリで目にする商品価格が、店頭価格より割高になっている根本的な原因です。店舗側からすれば、この価格転嫁はビジネスを維持するために必要な措置であると考えられます。
加えて、注文者側も商品代金とは別に「サービス料」や「配送手数料」を支払う必要があります。これらの料金が最終的な支払い総額をさらに押し上げる要因となっています。
サービス料や配送料など料金体系の詳細解説
前述の通り、ウーバーイーツの最終的な支払い金額は、商品代金に加えて複数の手数料が加算されて構成されます。ここでは、主な料金体系の詳細を解説します。
注文時に発生する主な手数料
手数料の種類 |
内容 |
金額の目安 |
配送手数料 |
配達にかかる料金。距離や需要に応じて変動。 |
50円~500円前後 |
サービス料 |
Uberのシステム利用料。Uberの配達員が配達する場合に発生。 |
商品小計の12%(上限450円) |
サービス利用料 |
レストラン自身の配達員が配達する場合に発生。 |
商品小計の10%(上限350円) |
少額注文手数料 |
注文金額が一定額未満の場合に発生。 |
780円未満の注文で150円 |
配送手数料は、いわゆる送料にあたるもので、店舗から届け先までの距離、配達パートナーの数、天候、注文の集中度合いなど、様々な要因でリアルタイムに変動します。近隣の店舗であれば安く、遠くなるほど高くなるのが基本です。
サービス料は、ウーバーイーツのプラットフォームを利用するための料金で、商品代金の小計に対して一定の割合で計算されます。
一方で、ドミノ・ピザのように店舗独自の配達員が商品を届ける場合は、サービス料の代わりに「サービス利用料」がかかることがあります。
さらに、少額注文手数料は、合計注文金額が780円に満たない場合に一律で150円が加算されるものです。コーヒー1杯だけといった注文も可能ですが、結果的に割高になるため注意が必要です。
これらの手数料が組み合わさることで、最終的な支払い総額が決定されます。
店内との値段比較!マックのセットはいくら?
では、実際に店舗価格とウーバーイーツの価格では、どれくらいの差が生まれるのでしょうか。身近なチェーン店を例に比較してみます。
人気チェーン店の価格比較例
店舗名 |
商品名 |
店舗価格(税込) |
Uber Eats価格(税込) |
差額(手数料含まず) |
マクドナルド |
ビッグマックセット |
750円~ |
990円~ |
+240円~ |
すき家 |
牛丼(並盛) |
430円 |
630円 |
+200円 |
CoCo壱番屋 |
ロースカツカレー |
998円~ |
1,694円~ |
+696円~ |
ガスト |
チーズINハンバーグ |
700円~ |
890円 |
+190円 |
※上記は一例であり、店舗や時期によって価格は変動します。Uber Eats価格に別途、配送手数料やサービス料が加算されます。
例えば、マクドナルドのビッグマックセットを店舗で購入すると750円ですが、ウーバーイーツでは商品価格だけで990円となり、240円の差があります。これに配送手数料(仮に400円)とサービス料(990円の12%で約119円)が加わると、合計金額は約1,509円にもなります。店舗価格の2倍近い金額になるケースも珍しくありません。
このように、具体的な金額で見ると、デリバリーの利便性のために支払うコストがかなり大きいことが分かります。
頭おかしい、バカバカしいと感じるほどの価格差
店舗価格の2倍近い金額を提示されると、「頭おかしい」「バカバカしい」と感じてしまうのも無理はないかもしれません。特に、数百円で手軽に食べられるはずの牛丼やハンバーガーが、手数料込みで1,500円近くになると、その価格差に納得できないと感じる方は多いでしょう。
この大きな価格差は、前述の通り、飲食店が負担する35%という高い販売手数料を、商品価格に上乗せせざるを得ないという構造的な問題から生じています。飲食店側も、デリバリーサービスを導入することで新たな顧客層にアプローチできるメリットはありますが、その一方で大きなコストを負担しているのが実情です。
つまり、私たちが支払う割高な料金は、ウーバーイーツのプラットフォーム運営費、配達パートナーへの報酬、そして飲食店の利益をすべて含んだものということになります。
この仕組みを理解すると、単に「店が儲けすぎている」わけではないことが見えてきます。とはいえ、利用者からすれば、純粋な商品価値以上の金額を支払っている感覚が強く、それが「バカバカしい」という感情につながっていると考えられます。
利用者は金持ち?所得層との意外な関係性
これだけ割高なサービスなので、「利用しているのは金持ちだけではないか」と考える人もいるかもしれません。しかし、実態は少し異なるようです。
イギリスで行われたある調査では、所得が低い世帯ほどフードデリバリーサービスの利用率が高く、最も所得の高い世帯と比較して2倍以上も利用している、という意外な結果が報告されています。
これは、所得が低い人ほど、長時間労働や不安定なシフトなど、時間的・精神的な余裕がない労働環境に置かれやすいことが一因と推察されています。仕事で疲れ果てて帰宅した際に、食材の買い出しや調理をする気力が残っておらず、割高だと分かっていても手軽なデリバリーに頼らざるを得ない状況があるのかもしれません。
また、車を所有しておらずスーパーマーケットへのアクセスが悪い、あるいは心身の不調で外出が困難といった、様々な要因も関連している可能性があります。
したがって、「金持ちの贅沢」というイメージとは裏腹に、むしろ日々の生活に余裕がない人々にとって、必要不可欠なライフラインとなっている側面もあると言えそうです。
使いすぎは注意!割高なフードデリバリーの現実
手軽で便利なウーバーイーツですが、その利便性の裏側で「使いすぎ」には注意が必要です。割高な料金設定のため、利用頻度が高くなると、食費が想定以上に膨れ上がってしまう可能性があります。
例えば、1回の注文で店舗価格より600円高いと仮定すると、週に3回利用するだけで月々7,200円(600円×3回×4週)もの追加コストがかかる計算になります。この金額は、家計にとって決して小さな負担ではありません。
また、フードデリバリーで注文できるメニューは、どうしても脂質や塩分が多いファストフードや高カロリーな食事に偏りがちです。日常的に利用することで、栄養バランスが崩れ、健康面に影響を及ぼす懸念もあります。ある調査では、フードデリバリーの利用者はそうでない人と比べて肥満である確率が高い、というデータも示されています。
「疲れているから」「時間がないから」と安易に使いすぎると、経済的な負担と健康リスクという二重のデメリットを抱え込むことになりかねません。計画的に利用頻度を決めたり、月に使える上限金額を設定したりするなど、自己管理が大切になります。
遅延やキャンセルなど料金以外のトラブル
ウーバーイーツへの不満は、料金の高さだけに留まりません。サービスの利用に伴う様々なトラブルも、ユーザーの満足度を低下させる要因となっています。
代表的なのが、配達の大幅な遅延です。特に、悪天候の日やランチ・ディナーのピークタイムには注文が殺到し、配達パートナーが見つからずに料理が届くまで1時間以上かかるケースも少なくありません。空腹時に注文したのに、なかなか届かないのは大きなストレスです。
また「12分タイマー」と呼ばれるキャンセルルールもトラブルの一因です。これは、配達パートナーが配達先に到着後、電話やメッセージで連絡を試みても購入者と12分間連絡が取れない場合、注文が自動的にキャンセルされ、料金は全額請求されるというものです。インターホンの故障やスマートフォンの不具合で連絡に気づかなかった場合でも返金されないため、利用者にとっては厳しいルールと言えます。
さらに、配達パートナーの接客態度や、商品の取り扱いに関する問題(料理が崩れている、こぼれているなど)も報告されています。このような料金以外のトラブルが重なることで、「高いお金を払っているのに、このサービス品質は納得できない」という不満につながることがあります。
ウーバーイーツが高すぎる人が知るべき賢い使い方
- 割高でも人気なのはなぜ?価格以上のメリット
- 実は値段が変わらない店も!狙い目のチェーン店
- 料金を安くする方法とプロモーション活用術
- 他社デリバリーサービスとの料金比較
- ウーバーイーツが高すぎると感じたら賢く使おう
割高でも人気なのはなぜ?価格以上のメリット
料金の高さやトラブルのリスクがありながらも、なぜ多くの人がウーバーイーツを利用し続けるのでしょうか。それは、割高な価格を上回るだけのメリットを感じているからに他なりません。
最大のメリットは、やはりその圧倒的な「利便性」です。自宅や職場にいながら、スマートフォン一つで様々なお店の料理を注文し、指定した場所まで届けてもらえます。これにより、買い物や調理、後片付けにかかる時間を大幅に節約できます。忙しい現代人にとって、この「時間の創出」は非常に価値が高く、タイパ(タイムパフォーマンス)を重視する人々にとっては、追加料金を支払ってでも得たいメリットなのです。
また、体調不良で外出できない時や、悪天候で買い物に行きたくない時、仕事や育児で手が離せない時など、物理的に動けない状況で大きな助けとなります。
さらに、普段は行列ができていて入れない人気店の味や、デリバリーに対応していなかった専門店の料理を自宅で楽しめるのも魅力の一つです。小さな子どもがいて外食が難しい家庭などにとっては、お店の味を気兼ねなく楽しめる貴重な機会となります。
これらの価格以上のメリットが、多くのユーザーにとってウーバーイーツを使い続ける動機になっているのです。
実は値段が変わらない店も!狙い目のチェーン店
「ウーバーイーツは高い」というイメージが強いですが、実はすべての店舗が大幅に価格を上乗せしているわけではありません。中には、店内価格とほとんど変わらない、あるいは割増率が非常に低い「良心的な価格設定」のチェーン店も存在します。
これらの店舗を狙って利用することで、ウーバーイーツをお得に活用することが可能です。
割増率が低いとされる主なチェーン店
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マクドナルド
-
ケンタッキーフライドチキン(KFC)
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スターバックス コーヒー
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すかいらーくグループの一部(ガスト、ジョナサン、ステーキガストなど)
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デニーズ
例えば、スターバックスのドリップコーヒーや、ケンタッキーのオリジナルチキンなどは、割増率が10%以下に抑えられているケースが多く、比較的利用しやすいと言えます。また、すかいらーくグループのレストランでは、メニューによって異なりますが、店内価格とほぼ同額で提供されている商品も少なくありません。
これらのチェーン店は、ウーバーイーツ側と特別な契約を結んでいたり、大量の注文を効率的にさばくシステムが確立されているため、手数料負担を吸収しやすいと考えられます。
ウーバーイーツを利用する際は、やみくもに探すのではなく、まずこれらの割増率が低いチェーン店からチェックしてみるのが、賢い使い方の一つです。
料金を安くする方法とプロモーション活用術
割高なウーバーイーツですが、いくつかの方法やサービスを活用することで、料金を安く抑えることが可能です。知っているかどうかで支払う金額が大きく変わるため、ぜひ活用してみてください。
Uber One(ウーバーワン)に登録する
月額498円(年額3,998円)のサブスクリプションサービスです。1,200円以上の注文で配送手数料が何度でも無料になるほか、メンバー限定の割引プロモーションが受けられます。月に2~3回以上利用するヘビーユーザーであれば、すぐに元が取れる計算になります。
プロモーション(クーポン)を利用する
ウーバーイーツでは、初回利用者向けや、既存ユーザー向けにも不定期で割引プロモーションコードが配布されます。「合計金額から30%オフ」や「配送手数料が無料」など、内容は様々です。注文前には必ずアプリの「プロモーション」欄を確認する習慣をつけましょう。
おまとめ注文を活用する
2024年10月から本格導入された新機能で、1回の配達で2つのお店の商品を注文できます。例えば、レストランの料理とコンビニの飲み物を一緒に頼む場合でも、配送手数料は1回分で済みます。これにより、追加の配送手数料を節約できます。
オフピークタイムを狙う
お昼の12時~13時や、夜の18時~20時といったピークタイムは、注文が集中して配送手数料が高くなる傾向があります。少し時間をずらして注文するだけで、配送手数料が安くなることがあります。
これらの方法を組み合わせることで、通常よりもかなりお得にウーバーイーツを利用することが可能です。
他社デリバリーサービスとの料金比較
ウーバーイーツの料金が高いと感じる場合、他のフードデリバリーサービスと比較検討するのも一つの手です。サービスごとに料金体系や得意なジャンルが異なるため、状況に応じて使い分けるのが最も賢い選択と言えます。
主なフードデリバリーサービスの料金体系比較
サービス名 |
配送料 |
サービス料など |
特徴 |
Uber Eats |
変動制(50円~) |
・商品小計の12%(上限450円) |
加盟店舗数が業界トップクラス。都市部での配達スピードに定評がある。 |
出前館 |
店舗により変動(0円~420円程度) |
・基本なし |
老舗サービスで地方にも強い。自社配達の店舗も多く、送料無料の場合がある。 |
Wolt |
距離に応じて変動(50円~) |
・商品小計の10%(上限300円) |
北欧発祥でサポート体制が手厚いと評判。配達の質を重視する傾向がある。 |
menu |
変動制(300円~) |
・取扱サービス料など複数あり |
auスマートパスプレミアム会員は送料無料になる特典がある。 |
※2025年7月時点の情報です。料金体系は変更される可能性があります。
このように比較すると、ウーバーイーツは加盟店の多さと利便性が強みですが、料金体系はやや複雑です。一方、出前館はサービス料がない分、分かりやすい料金体系と言えます。Woltは近距離の配達に強いです。
初回クーポンは各社で提供していることが多いため、まずはいくつかのサービスを試してみて、ご自身の住んでいるエリアや注文スタイルに合ったものを見つけるのがおすすめです。
ウーバーイーツが高すぎると感じたら賢く使おう
この記事では、ウーバーイーツが高すぎる理由から、料金の仕組み、そして賢く安く利用する方法までを多角的に解説しました。最後に、本記事の要点をまとめます。
- ウーバーイーツが高い最大の理由は飲食店が支払う35%の販売手数料
- 販売手数料を補うため多くの店が商品価格を上乗せしている
- 注文者は商品代金に加えサービス料と配送手数料を支払う
- サービス料は商品小計の約12%(上限450円)
- 配送手数料は距離や需要に応じて50円から変動する
- 780円未満の注文には150円の少額注文手数料がかかる
- マックのセットは店舗価格の2倍近い料金になることもある
- 「金持ちの贅沢」とは限らず生活に必須な人もいる
- 日常的な使いすぎは家計と健康の両面に影響を及ぼす可能性がある
- 料金以外に配達遅延やキャンセルルールのトラブルも存在する
- 割高でも時間節約という大きなメリットがある
- マックやKFCなど価格が変わらない店を狙うのがお得
- 月額制のUber Oneはヘビーユーザーなら節約効果が高い
- プロモーションコードの活用やオフピーク注文で安くできる
- 出前館やWoltなど他社サービスとの比較検討も有効