福岡市内で部屋探しをしていると、必ずと言っていいほど目にする「オリエントビル」その魅力的な家賃に「なぜこんなに安いの?」と疑問に思ったことはありませんか。
この記事では、福岡で独自の存在感を放つオリエントビルとはどんな物件なのか、その気になる安い理由を徹底的に解説します。さらに、家賃の安さ以外のメリットやデメリット、実際に住んでいる人たちの評判、そして少し特殊な入居者の会の費用まで、あなたが知りたい情報を網羅しました。
この情報を知ることで、単に家賃が安いという理由だけで選んで後悔することを避け、あなたのライフスタイルに本当に合った物件かどうかを判断できるようになります。
オリエントビルはなぜ安い?その理由を徹底解説

※画像はイメージです
- 福岡で有名なオリエントビルとは
- 安い理由① 築年数が経過した建物
- 安い理由② 共用設備のコスト抑制
- 安い理由③ 市場平均より低い家賃設定
- 知っておくべきメリット・デメリット
- 高いセキュリティとデザイナーズ物件
福岡で有名なオリエントビルとは
オリエントビルとは、株式会社オリエントビルが展開する、福岡市内を中心に数多くの棟数を誇る大規模な賃貸マンションシリーズです。特に福岡市内では非常に知名度が高く、一つのビルが建つだけで地域の人口密度が変動すると言われるほど、その戸数は膨大です。
例えば、箱崎ふ頭3丁目にはオリエントビルNo.88やNo.102といった物件が集中しており、多くの入居者を抱えています。賃貸物件情報サイトで家賃が安い順に検索すると、必ずと言っていいほど上位に表示されるため、部屋探しをしている多くの人が一度は目にする物件と言えるでしょう。
このように、圧倒的な戸数と手頃な家賃設定により、学生から社会人まで幅広い層に認知されているのがオリエントビルシリーズの大きな特徴です。
安い理由① 築年数が経過した建物
オリエントビルの家賃が手頃な理由の一つとして、シリーズの中には築年数が比較的経過した建物が含まれている点が挙げられます。一般的に、不動産は築年数が古くなるにつれて家賃が下がる傾向にあり、オリエントビルも例外ではありません。
新しい物件と比較すると、経年による建物の維持管理や修繕にかかる費用が見込まれるため、その分を家賃に反映させ、入居者を集めやすくしていると考えられます。
もちろん、全ての物件が古いわけではありませんが、シリーズ全体として見ると、新築物件よりも築15年以上経過した物件の割合が多く、これが家賃を抑える一因となっています。そのため、最新設備に強いこだわりがなければ、非常にお得に住むことができるのです。
安い理由② 共用設備のコスト抑制
共用設備の維持管理コストを比較的低く抑えていることも、オリエントビルの家賃が安い理由の一つと考えられます。多くの物件では、豪華なエントランスラウンジや最新鋭のフィットネスジムといった、維持費が高額になりがちな設備を標準装備とはしていません。
もちろん、物件によってはフィットネスラウンジやコインランドリーが併設されている場合もありますが、基本的には華美な装飾や設備を省き、実用性を重視する傾向があります。
エレベーターや駐車場の規模なども含め、共用部分の運用コストを最適化することで管理費を抑制し、その結果として全体の家賃を低く設定することが可能になっています。このような堅実なコスト管理が、驚異的な入居率を支える要因の一つと言えるでしょう。
安い理由③ 市場平均より低い家賃設定
オリエントビルが安い最大の理由は、周辺エリアの同じような広さや間取りの物件と比較して、意図的に家賃を低く設定している点にあります。体感的には、同レベルの物件より1万円ほど安いケースも珍しくありません。
これは、他の競合物件に対する競争力を高めるための明確な戦略であると考えられます。家賃を低く設定することで、入居希望者の注目を集めやすくなり、空室期間を最小限に抑えることができます。結果として、常に高い入居率を維持することにつながっているのです。
福岡市内という立地の良さを持ちながら、この価格設定を実現しているのは驚異的です。そのため、費用を抑えて福岡市内に住みたいと考える人にとって、オリエントビルは非常に魅力的な選択肢となっています。
知っておくべきメリット・デメリット
オリエントビルは家賃の安さで注目されますが、入居を検討する上ではメリットとデメリットの両方を正確に理解しておくことが大切です。
メリット
最大のメリットは、やはり家賃の安さです。これにより、月々の固定費を抑え、貯金や趣味にお金を回す余裕が生まれます。また、物件によっては防犯カメラの数が非常に多く、セキュリティレベルが高いことも魅力です。さらに、上部収納が充実していたり、クローゼットが広かったりと、収納力が高い間取りが多いのも特徴です。
デメリット
一方、デメリットとして最もよく挙げられるのが、光熱費です。特に、都市ガスではなく独自の給湯システムを採用している物件が多く、お湯の使用量によっては「給湯代」が高額になる可能性があります。また、後述する更新料や「入居者の会」の費用など、家賃以外に発生するコストがあることも事前に把握しておく必要があります。
これらの点を総合的に考慮し、ご自身のライフスタイルに合っているかどうかを判断することが、後悔しない部屋選びの鍵となります。
高いセキュリティとデザイナーズ物件
オリエントビルの魅力は、家賃の安さだけではありません。多くの入居者、特に女性から支持される理由として、高いセキュリティレベルと、一部物件で採用されているおしゃれなデザイン性が挙げられます。
まず、セキュリティ面では、多くの物件で防犯カメラがエントランスや廊下、郵便ポスト周辺など、至る所に設置されています。一説には、郵便ポストの前で数分間立ち止まっているだけで警報が鳴る物件もあるほど、防犯意識が非常に高いとされています。40歳以上の男性は審査が通りにくいという情報もあり、これも女性入居者が安心して暮らせる環境作りの一環と捉えることもできるかもしれません。
また、シリーズの中には、内装にこだわったデザイナーズ物件も存在します。モダンなデザインのワンルームや、スタイリッシュなロフト付きの部屋など、画一的ではない個性的な空間が用意されており、インテリアにこだわりたい人にとっては大きな魅力です。
このように、手頃な家賃でありながら、安心とデザイン性を両立させている点が、オリエントビルが人気を集める理由の一つと言えるでしょう。
オリエントビルはなぜ安いのか?評判や注意点を深掘り

※画像はイメージです
- 実際に住んでいる人からの評判
- 注意点① 給湯代が割高になる可能性
- 注意点② 更新料は相場より高い?
- 注意点③ 毎年かかる入居者の会費用
- まとめ:オリエントビルがなぜ安いか理解して検討
実際に住んでいる人からの評判
オリエントビルに実際に住んでいる、あるいは住んでいた人たちの評判を見てみると、コストパフォーマンスに対する満足度の高さがうかがえます。
多く聞かれるのは「家賃が安いので助かる」「この立地と設備でこの家賃は他にない」といった、経済的なメリットを評価する声です。特に、学生や新社会人など、生活費をできるだけ抑えたい層からの支持は厚いようです。また、デザイナーズ物件のおしゃれな内装や、セキュリティの高さを魅力に感じるという意見も見られます。
一方で、ネガティブな評判も存在します。最も多く指摘されるのが、やはり給湯代の高さです。「長風呂をしたら翌月の請求額に驚いた」といった声や、「お湯代が高いから引っ越した」という退去理由も聞かれます。また、一部の古い物件では、管理会社の対応や共用部分の清掃状況について、不満を持つ人もいるようです。
全体として、家賃の安さという大きなメリットを享受できる反面、費用面での注意点も存在する、というのが住民の偽らざる評価と言えそうです。
注意点① 給湯代が割高になる可能性
オリエントビルを検討する上で、最も注意すべき点が「給湯代」です。多くの物件では、一般的な都市ガス会社との個別契約ではなく、オリエントビル独自の給湯システムが採用されています。そのため、ガス代ではなく「給湯代」として請求されるのが特徴です。
このシステムは、セントラルヒーティング方式に近いもので、毎月固定の「給湯基本料」に加えて、使用したお湯の量に応じた「従量料金」が加算される仕組みになっています。ある物件の例では、毎月1,300円程度の基本料がかかるという情報もあります。
お湯の使用量が少ない人はそれほど気にならないかもしれませんが、毎日湯船にお湯を張る、シャワーを長時間使うといったライフスタイルの場合、この給湯代が予想外に高額になる可能性があります。賃料は安くても、光熱費を含めたトータルの生活費で考えないと、かえって割高になってしまうケースもあるため、特に注意が必要です。
節約を心がければ十分にコストを抑えることは可能ですが、お湯をたくさん使う自覚のある方は、入居前にこの点をしっかりと認識しておくことが大切です。
注意点② 更新料は相場より高い?
オリエントビルのもう一つの注意点として、契約更新時に発生する「更新料」が挙げられます。福岡の賃貸市場における更新料の相場は、一般的に「1年契約で1万円」または「2年契約で更新料なし」というケースが多く見られます。
これに対し、オリエントビルの更新料は「2年契約で、更新時の家賃と共益費を足した金額の半分(0.5ヶ月分)」が目安とされています。これを具体的な数字で見てみましょう。
項目 |
福岡の一般的な相場(目安) |
オリエントビル(一例) |
契約期間 |
1年または2年 |
2年 |
更新料 |
1年契約:1万円程度 |
新賃料+共益費の0.5ヶ月分 |
年間換算(家賃4.5万、共益費3千円の場合) |
約10,000円 |
約12,000円 (24,000円÷2年) |
このように、年間の負担額で比較すると、福岡の一般的な相場より少し高くなる可能性があります。さらに、後述する「入居者の会」の費用も毎年発生するため、更新時期にはこれらの費用が重なります。
家賃保証会社の更新料や火災保険の更新料も別途必要になることが多いため、2年に一度の更新時には、まとまった出費があることをあらかじめ念頭に置いておく必要があります。
注意点③ 毎年かかる入居者の会費用
オリエントビル特有の費用として「入居者の会」の会費があります。これは、多くの物件で毎年支払う必要があり、その金額は15,000円程度が目安とされています。
この会費の具体的な使途については明確にされていないことが多く、一部の入居者からは「謎の会費」と呼ばれることもあります。しかし、契約上支払いが義務付けられているため、避けることはできません。
前述の更新料は2年に一度ですが、この入居者の会の費用は毎年発生します。つまり、更新がない年であっても、この会費の支払いは必要です。
家賃や共益費といった月々の支払いに加えて、このような年間費用が存在することを忘れてはいけません。年間のトータルコストを計算する際には、この15,000円もしっかりと含めてシミュレーションすることが、入居後の資金計画を立てる上で非常に大切です。
まとめ:オリエントビルがなぜ安いか理解して検討
ここまでオリエントビルについて解説してきましたが、最後に重要なポイントをまとめます。
- オリエントビルは福岡市内に多数の物件を持つ大規模な賃貸マンションシリーズ
- 家賃は周辺の同レベルの物件と比較して1万円ほど安い場合がある
- 安い理由の一つは築年数が経過した物件がシリーズ内に多く含まれるため
- 共用設備を過度に豪華にせず実用的に保ちコストを抑制していることも理由
- 他の物件との競争力を高めるため戦略的に市場平均より低い家賃が設定されている
- 最大のメリットは月々の固定費を抑えられる家賃の安さ
- 防犯カメラが多く設置されセキュリティレベルが高い点も魅力
- 物件によってはデザイナーズ仕様のおしゃれな内装も選べる
- 最大の注意点は独自の給湯システムによる「給湯代」
- お湯の使用量が多い人は光熱費が高額になる可能性がある
- 毎月、給湯基本料がかかる場合がある
- 更新料は2年契約で家賃と共益費の半月分が目安
- 福岡の一般的な相場と比較するとやや割高になる可能性がある
- 毎年「入居者の会」の会費として15,000円程度の支払いが必要
- 家賃だけでなく光熱費や更新費用を含めた総コストで判断することが大切
- 費用面での注意点を理解しライフスタイルに合えば非常にコストパフォーマンスが高い
- 入居希望者が減る閑散期(6月~8月頃)はさらに家賃が安くなることがある